COLUMN 不動産売却コラム

2026/10/23(金)

売買契約書が見当たらない時の売却手順|再発行はできる?

不動産を売却しようとしたとき、「購入時の売買契約書が見当たらない」と気付いて不安になる方は少なくありません。特に、購入から長い年月が経っている住宅や、相続した実家・土地では、当時の書類がどこに保管されているのか分からないケースもあります。

結論からいうと、購入時の売買契約書を紛失していても、不動産売却そのものができなくなるわけではありません。ただし、売却後の確定申告で取得費を確認する際などに重要な資料となるため、可能な限り契約内容や購入金額を確認できる資料を探しておくことが大切です。

今回は、売買契約書がない場合の売却手順や、再発行の考え方、代わりに確認しておきたい書類について解説します。

売買契約書がなくても不動産は売却できる

まず押さえておきたいのは、購入時の売買契約書を紛失したからといって、その不動産を売却できなくなるわけではないという点です。

売却時には、現在の所有者や権利関係を登記情報などで確認しながら手続きを進めます。そのため、購入時の売買契約書が手元にないことだけを理由に売却そのものが不可能になるわけではありません。

一方で、購入時の売買契約書には購入価格や契約日、取引条件などが記載されているため、売却後の税金計算では重要な資料になります。

特に注意したいのが「取得費」です。土地や建物を売却した場合の譲渡所得は、売却代金から取得費や譲渡費用などを差し引いて計算します。

売買契約書が見当たらないときに最初にすること

売買契約書が見つからない場合、まず家の中や書類保管場所をもう一度確認しましょう。

不動産関係の書類は、権利証や登記識別情報通知、住宅ローン関係書類、火災保険証券などと一緒に保管されていることがあります。

それでも見つからなければ、購入時に仲介を担当した不動産会社へ問い合わせてみましょう。会社側に当時の契約書の写しが保存されていれば、コピーを取得できる可能性があります。

また、売主や関係者に連絡できる場合は、相手方が保管している契約書の写しを確認できることもあります。

重要なのは「契約書がない=何も分からない」とすぐに判断せず、関係者や周辺資料を順番に確認することです。

売買契約書は再発行できる?

「紛失した売買契約書を不動産会社に再発行してもらえるのでは?」と考える方もいるでしょう。

しかし、当時作成・署名した契約書とまったく同じ原本が、そのまま再発行されるとは限りません。

実務上は、不動産会社や契約相手が保存している契約書の写しを受け取る方法が一般的です。状況によっては、当時の契約内容を確認したうえで別途書面を作成する場合もありますが、対応できるかどうかは関係者や保存状況によって異なります。

そのため、「再発行できるか」だけを確認するのではなく、まずは購入価格や契約内容を客観的に確認できる資料が残っていないかを探すことが現実的です。

売買契約書がない場合に探したい代替資料

売買契約書のコピーも入手できない場合は、購入時の金額を確認できる資料をできるだけ集めましょう。

例えば、購入代金の領収書や銀行口座の振込記録、住宅ローンの契約書類、購入時の仲介手数料の領収書、不動産取得税や登記関係の書類などが考えられます。

新築住宅やマンションの場合は、当時の販売パンフレットや価格表、購入申込書などが残っているケースもあります。

これらの書類だけで税務上の取得費を必ず証明できるとは限りませんが、取得時の状況を説明する材料になる可能性があります。

契約書がないと税金が高くなる可能性がある

不動産売却では、取得費が分からない場合に「概算取得費」を利用できる制度があります。

国税庁によると、取得費が分からない場合には、売却金額の5%相当額を取得費として計算することができます。例えば3,000万円で売却した場合、取得費を確認できなければ150万円を概算取得費として計算することが可能です。

ただし、実際には2,000万円で購入した不動産であっても、取得費を十分に確認できず5%の概算取得費を使うことになれば、課税対象となる譲渡所得が大きくなる可能性があります。

そのため、売買契約書がない場合こそ、購入価格を確認できる資料を早い段階から探しておくことが重要です。

なお、取得費に含まれるものには、購入代金だけでなく、購入時の手数料や一定の登記費用、不動産取得税などもあります。建物については減価償却費相当額を差し引いて計算するため、具体的な税額については税務署や税理士へ確認すると安心です。

相続した不動産で契約書がない場合も注意

相続した実家や土地を売却する場合、被相続人が購入した当時の売買契約書が残っていないこともあります。

相続した不動産の取得費は、原則として被相続人がその不動産を取得した際の購入代金などを引き継いで計算します。

そのため、相続人自身が購入していないからといって取得費が関係なくなるわけではありません。被相続人の通帳、住宅ローン関係書類、確定申告書、購入時の領収書なども確認してみましょう。

購入時の売買契約書を紛失していても、不動産売却を諦める必要はありません。まずは購入時の不動産会社や関係者へ確認し、契約書のコピーが残っていないか探してみましょう。

見つからない場合でも、銀行の振込記録や住宅ローン関係書類、領収書などが手掛かりになる可能性があります。特に売却後の税金に影響する可能性があるため、査定や売却活動と並行して早めに資料を整理しておくことが大切です。

不動産売却に関することは「群馬空き家相談センター」ラッキー不動産にご相談ください

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